◆ 「トレンド考古学」 全8回テーマ・日程 ◆
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第1回 6月2日(水) 終了しました |
トレンドセッターとしての若者たち:「異議申し立ての世代」 |
・既成概念を打破する「異議申し立ての世代=ジェネレーションB」が社会と消費を変えた。アティテュード(生活姿勢)があって消費があるという、消費者ではなく生活者と呼ぶべき時代の到来。ロックミュージック、特にビートルズ、そしてニューシネマが世代文化の象徴になり、若者自身の間から新たな流行が創造されていく。
・先行世代の生活感覚や美意識を否定することで新たな風俗が生まれ、そこから若者市場が形成される。若者市場はまず男性を主語に始まる。この市場の発展について考える。 |
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第2回 7月7日(水) 終了しました |
トレンドセッターとしての女性たち:キャリアウーマン |
・異議申し立ての世代による生き方革命が女性の社会進出と男女差別の撤廃を促進。社会進出がもたらした、仕事の上で上昇志向する生き方。出世の階段を昇り、やがて役員へ。上昇志向して働く女性が社会のあり方や消費を変えてきている。それを読み解く鍵は。
・20年近くの時間差があるが、21世紀に入って日本でもキャリアウーマンが存在感を持つようになってきている。80年代のニューヨークの先例に学ぶことは多い |
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第3回 8月4日(水) 終了しました |
トレンドセッター:ヤッピー(アップワードリー・モービル) |
・アメリカのマーケティング史上最大の流行語、ヤッピー。何事にも上昇意欲の強い都市生活者がその旺盛な消費意欲で80年代を特色あるものにすると同時に、今につながる様々なトレンドを生み出している。ヤッピーはブランド時代を形成した主役でもある。
・特に生活や消費において美的価値を重視する。味覚もデザインの一種になり、「感度」が豊かさの新たな要素になっていく。関連して、感度に関わる世界の見逃すことのできないトレンドセッターであるゲイ(ホモセクシャル)について。その影響力と生み出した流れを整理する。 |
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第4回 9月1日(水) 終了しました |
トレンドの源泉:自己抑制のアティテュード |
・上昇志向して働く生き方がエクササイズを習慣化し、ウェルネス、フィットネスへの目覚めをもたらした。禁煙に始まり、自己抑制できることこそ高等な人物の証という価値観の台頭と今日まで続くその後の流れ。
・食における新しい動き。ニューヨーカーの食事は10年で激変。粗美食のコンセプト。
・若さが美の基準ではない時代へ。エイジングを意識するなかでの美に関わる消費の広がり。美しくなる手法としてインサイドアウトの台頭と浸透。 |
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第5回 10月6日(水) 終了しました |
トレンドの源泉:ニューエイジ思想から |
・上昇志向する生き方がもたらす「ひずみ」がサイキック(心霊)ブームをもたらし、それと並行してニューエイジ思想が広がり、さらには仏教への関心が高まる。ストレスマネジメントとスピリチュアルなモノ、コトへの関心は密接に結びついている。心身の浄化は大きなテーマであり続けている。
・エコロジカリー・コレクト、ソーシャリー・コレクト、フェアトレードなどの共生を意識する動きはすべてニューエイジ思想に端を発している。日本食をはじめとする東洋の食事、西洋医学よりも伝承的民間療法、オーガニック食品などへの関心の高まりも。 |
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第6回 11月4日(木) 終了しました |
トレンドセッターとしての若者たち:ヒップホップ世代 |
・1990年代半ばに登場し現在に至る新世代、「ヒップホップ世代=ジェネレーションY」。多くは「異議申し立て世代」の子供たちで、既成概念の打破ということで遺伝子が共通。アメリカではほとんどの母親が働く家族像のなかで育ってきた最初の子供たち。
・ラップミュージック、ブレイクダンス、グラフィティアート。世代文化としてのヒップホップとそれがもたらしている新たな風俗。
・先行世代であるジェネレーションXを反面教師にする新たな生活観と消費観。日本では悲観主義の90年代に自我を確立してきた楽観主義者の一面も。 |
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第7回 12月1日(水) 終了しました |
21世紀の潮流:「貪・貧・善」 |
・3極の消費観で説明できる21世紀に入って出てきた流れ。「貪」=プレミアム志向する消費に象徴される消費観。「貧」=慾を持たないことに豊かさを求める消費観。「善」=消費者ではなく市民の視点で何が正しいかを考える消費観。これら3つの消費観が入り交じり、時には浮沈を繰り返していくところにこれからがある。
・21世紀に入って社会的にも消費市場においても勢力を持つようになったヒップホップ世代の生活観・消費観と「貧」の結びつきも注目される。 |
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第8回 1月12日(水) 終了しました |
21世紀の潮流:標準化・画一化へのアンチテーゼから |
・より高度な産業化は必然の流れ。産業化は標準化や画一化を伴う。そういったモノやサービスを拒否して生きていくことはできないが、反・標準化、反・画一化を可能な限り模索していく動きが芽生え、大きくなっていく。
・スローフード、地場、民藝への関心の高まりが意味するもの。クリエイターの創造性への期待。作り手や売り手の思いや志に惹かれ、共感する時代へ。小売りの分野で再びブティックが台頭してきていることが示唆するものとは。
・マーケッターに必要になってきている「文明VS文化」の視座。 |
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