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2017年6月23日開催

1.注目事象から

(1)アマゾンブックス〜リアル店舗はどうあるべきか

◆アマゾンブックス(Amazon Books)」がマンハッタンにも出店、話題に。アメリカの書店チェーンを苦境に追い込んだアマゾン・ドットコムが、書店の展開に乗り出し、年内開業予定のものを含めるとその数は15になる。
・ニューヨークの1号店は370uで3千タイトルを扱う。
◆特色は、アマゾン・ドットコムが収集したデータをもとに、読者の習慣や各都市の傾向を把握した品揃えをしていること・・・・取り上げる本はすべてレーティングが4以上。本の下にはレーティング、選ばれたレビューを記したカードが掲示され、これをアプリでスキャンするとさらにレビューが読める。代金は会員アカウントに課金する、クレジットカードで支払う、のいずれか。現金は受け付けない。
・本のカテゴリー分類による構成から、読者ニーズ主導の切り口による構成へ・・・・新しい書店のあり方への挑戦。有料会員を獲得する狙いも。
・顧客にとっては新しい体験。
◆店舗展開で成長してきた既成の小売業を駆逐する象徴がアマゾン・ドットコム。『カテゴリーキラーのキラー』とも呼ばれ、百貨店、GMS、専門店は勿論、カテゴリーキラーをも閉店に追い込んできた。
◆アメリカで激しくなっている店舗閉鎖。つい最近まで成長ぶりが注目されていたファッションチェーンも。店舗閉鎖はSCを苦境に追い込む。「デッドモール」と呼ばれる閑散としたSCがあちこちに生まれ、悪いサイクルを生み出している・・・・アメリカでは今後5年で最大4分の1のSCが消えると言われている。
・これまでに学べば、小売業に関してアメリカは日本の先行指標。
◆小売業もパラダイムシフトのまっただ中。その主役になっているのがデジタル技術とロストジェネレーション/ミレニアル世代。


(2)クラウドソーシングと家事の外注と

◆ウーバーイーツ(Uber EATS)・・・・ウーバーテクノロジーズが都内で始めた飲食店の料理の宅配サービス。ポイントは配達員として登録する一般人が自転車などで届けること。
・実際に利用してみて価値を痛感。これから広がると思われる。
◆一般の人の得意技とそれを必要とする人を結びつけるクラウドソーシングが働くことの概念を変えていくものとして注目される。誰でもサービスの担い手になれる時代。クラウドソーシングは収入的には多くが副業にとどまるが、これをきっかけに専門性に磨きをかけてスキルアップし、個人事業主へとレベルアップしていく例も増えていく。また、そのことは起業家精神を刺激し、新たな事業の創造へと発展していく。
◆クラウドソーシングと家事代行サービスの結びつきに注目。代表的なサイトが「エニタイムズ」・・・・150種のサービスを提供。一般の人に気軽に頼め、料金は安い。そのなかには食事を作りおいてくれるサービスも。美味しいものは食べたい、さりとて料理を作る時間も腕もなし。そんな生活者の課題に応える。
・料理作りに腕のあるスタッフが自宅に出向いて調理、食材の買い物も代行。4人家族で5食分のおかずを作りおく。スタッフの中には元ホテルのシェフなども。
◆家事の外注は広がりの予測されるトレンド。背後には、働くことに忙しい女性が増え、共に働く夫婦が増えるという事情がある。実際、専業主婦世帯が減少していっている時代で、10年後には10%を切るという予測も。こうして家事の外注が進み、家事代行サービスの利用が生活術になって浸透していく。高齢世帯の増加もそれを後押し。80年代〜90年代のニューヨークを思い出す。
・家事代行サービスにはダスキンなども参入。
◆一方、クラウドソーシングもそうだが、ITが仕事の仕方を変え、さらには新たな仕事を生み出していくことにも目を向けておきたい。独立した個人として働くフリーランサーなど自営的な働き方は間違いなく増えていく。背後には70過ぎて働くのは当たり前という長寿社会がある。


(3)在宅勤務、そしてテレワーク

◆働き方改革が社会的課題になり、企業でも様々な取り組みが進み始めている。そのひとつが「在宅勤務」(リモートワーク)の積極推進・・・・今後、生活&仕事スタイルとして定着する。アメリカでは自営業を含んで1000万人超が家で仕事、5年前に比べて80%増。
◆ただ、職住一体の生活は実際にやってみるとそううまくいくものではない。ふだんの生活の場でオンとオフの精神のチャネルの切り替えが難しい。また、生活音をシャットアウトするなど集中できる環境作りも必要。この点を踏まえた建築家など専門家からの提案が望まれる・・・・在宅勤務を踏まえたリノベーション需要。自宅を仕事のできる環境にどう整備していくか。
・イケアがホームオフィスの提案と積極的に取り組んでいる。
・大塚家具新宿店の「SOHOミュージアム」・・・・ハーマンミラー社の高性能の椅子をはじめ仕事用の椅子、机を集積。
◆在宅勤務の環境作りに関してアメリカで注目されているのが「クロッフィス(Cloffice)」(クローゼットオフィスの略)。その日本版の提案に商機・・・・押入れを活用して仕事専用のコーナーを作る。例えば、イケアの「押入れオフィス」の提案など。
◆テレワークでは法人向けシェアオフィスを利用する動きも広がる。会社まで出かけず、自宅近くに働く拠点を設ける。東京急行電鉄が開発するシェアオフィス「ニューワーク」が注目事例・・・・渋谷、横浜、自由が丘、吉祥寺、二子玉川、たまプラーザなどに開設。


(4)サラダデリが感性を刺激する

◆ベイクルーズが導入した英国のデリ専門店「フランツ&エヴァンス ロンドン」が表参道近くに出店。エビとアボカドのサラダ、ビーガンサラダなどサラダを中心に10種類のデリを販売、他にホットディッシュもあり、店内で食べることができ、ランチセットも用意。ロンドンの店内環境そのままでクラシックな趣がある。
・今一番感性を刺激するのがグルメサラダで構成するデリカテッセン。
◆外食の分野で注目されるベイクルーズ。飲食業をファッションビジネスとしてとらえていく姿勢に注目・・・・ファッション商品も飲食も同じ感性領域にあるもの。
・新たに開発したファッションと飲食の複合型業態「シティショップ」が話題に。
◆飲食を構成要素にする複合型ファッション業態が業態開発のトレンドになってきている。新事例がストライプインターナショナルによる「コエ・ハウス」自由が丘本店・・・・サスティナビリティを意識した生活を謳うライフスタイルストア的業態で、サラダ売場とカフェを1階で展開しているのが興味深い。
◆適度にトレンド要素を取り入れたマスファッションに満足し、ファッション衣料やファッション雑貨ではファッションを語れない時代に。その一方で、食が生活感度、感性レベルの高さを示すものに。食をファッション領域でとらえることに意味のある時代が到来。


(5)住むことに関心が向いてきた

◆女性の間で住まいを自分の手で改修するセルフリフォームが趣味活動のコンテンツになってきている。自分の手でやるかどうかは別にして、リフォームへの関心が高まってきている。背後には、自分の能力やセンスの表現の場として住まいに目を向ける動きがあり、それを促進しているのが、ギャザリングの常態化と、SNSでの自分の生活の公開。特に服好きの女性は『インスタ映え』を意識して、住まいに絵になる背景や環境を求めることも。
◆住まいへの関心に働きかける注目事例、「リアル・スタイル・ホーム」(吉祥寺パルコ)。建築設計事務所でもある企業によるこの店は、家具、インテリアグッズ、キッチン用品、食器などを展開すると同時に、リフォーム相談コーナーを設けている。
・売場は理想の空間として提案。
◆西武池袋本店が7階に開設している「くらしのデザインサロン」も注目事例。こちらは「50+」(50代以上)のリフォーム欲求に働きかけることを狙いにするもので、リフォームのポイントになる様々な事例を展示。
・50代になると、再び夫婦2人の暮らしに戻る、親と同居する、歳を取る中での住みやすさを考えるなど、生活のあり方の変化がリフォームへの関心に結びつく。
◆住まいをよくすることに関心を持ち、お金をかける・・・・生活としっかりと向き合うことがもたらしている動きとして注目。


2.変容するファッション消費

◆多様化し、変化するファッション観。ファッション欲求(最新のものを求める)はもはや万人に共通のものではない。新しいファッション性に関心がなく、服は日常用品だと考える人が増加。その一方、ファッションはシーズン限りの使い捨て(ファストファッションの影響)と考える人も。ファッションが衣食住遊、生活全体を束ねる思想になり、着ることよりも、食べること、住むことにファッションとしての関心が分散。
◆ファッション商品の消費の仕方が「買う」だけではない時代に・・・買う/リアル店舗で、ネットで。買い替える/手持ちの古着を買い取ってもらい、それを新品の購入に充てる。再利用する/他人の着用したものをリユース。借りる(シェアする)。
◆下取り、買い替えという販売手法が新たな広がりを見せつつあるなか、古着がファッション市場を考えるうえで侮れないものに。
・ゾゾタウンの買い替え制・・・・ゾゾで買った衣料をゾゾに買い取ってもらい、その代金をゾゾで買う新品の購入に充てる。
・古着専門店が勢力拡大・・・・リアル店舗では「トレファクスタイル」。
・アメリカでは会員制オンラインリセールセレクトショップが成長。
・百貨店にも広がる中古品の買い取りサービス・・・・百貨店の特性が生きる。
◆レンタルファッションの普及。モノの所有にこだわらないロストジェネレーションの世代特性がシェアリングエコノミー、即ち、専有ではなく共有、所有ではなく利用への関心と活用を推し進める要因に・・・・個人財から社会財へ。価値観の変化。
・台頭する新たなビジネス。「レント・ザ・ランウェイ(Rent the Runway)」・・・・アメリカのファッション衣料の会員制レンタルサービス。
・日本でも「エアークローゼット」や、男性向けの「リープ(leeap)」が成長中。
◆パーソナライズ化されたサービスへの欲求。自分にとって最適なモノやサービスを手に入れたい・・・・自分をよく理解してくれるところでお金を使いたい。たくさんの選択肢がある中で自分に最適のオシャレを指南してもらいたい。パーソナライズされたスタイリングサービスを・・・・ネット版パーソナルショッピングサービス。
・ファッション小売りとは個客の服装計画支援サービス。
・アメリカの注目事例・・・・「トランククラブ」、「スティッチフィックス」など。
◆ショールームストアを利用する・・・・販売員のプレッシャーを意識せずサイズ、フィット感、質感を確認して、買うのはネット。
・アメリカの注目成功事例として「ボノボス」・・・・メンズファッション。
・日本では丸井のPB婦人靴での取り組みが注目される・・・・サンプルだけを陳列し、来店客に自由に試し履きしてもらう体験ストアを開設(錦糸町店)。購入は店頭のタブレットで行い、商品は自宅に配送(無料)される。
◆ファッション小売市場が変動している時代・・・・デジタル革命(ネット、スマホ)の発展と買い方の変化がもたらしていること。SNSの発展と情報の持つ価値や権威性の変化と多様化が背後に。


3.不安の時代を生きるなかで〜アンガーマネジメント

◆不安の時代が続いている。2008年のリーマン・ショックに始まり、東日本大震災、あちらこちらで起きる大地震、温暖化の影響と思われる自然災害の頻発、高齢者が社会の中心になるなかでの様々な不安、社会保障の問題、デジタル技術が急速に進展することで起きてきている生活や仕事の面での対応、国際情勢に見るナショナリズム台頭の動きや、トランプ大統領の言動、そしてパラダイムシフト・・・・不安要因が次々に積み重なってきている。
・不安は平穏を希求するマインドをもたらし、マインドは生活姿勢・消費姿勢の基盤になる。
◆仏像に惹かれる。日本をテーマに遊び心のある雑貨を集めて発見を楽しませる「カタカナ」(自由が丘)がお守り本尊を商品として取り上げている・・・・普賢菩薩や阿弥陀如来など十二支のお守り本尊8体を展開。17,000円。こうした雑貨店と仏像の結びつきに注目。
・東京・青山に仏像専門店「イスム」・・・・仏像を美術作品として取り上げる。
◆仏像や仏教的なモノ、コトに関心を持つ女性、『仏女』が社会現象に。写仏や写経の本が人気になり、書店でコーナーができている。なぞることで無心になり、心安らぐ。写仏ではなぞる線に心の状態が反映されるという。
・始まりは「高野山カフェ」から・・・・10年ほど前から毎年都心で開催されている仏教体験(写経、声明ライブ、精進料理など)を楽しませるイベント。
◆祈りグッズの専門店がSC(トレッサ横浜)に出店。「こころのアトリエはせがわ」。仏壇販売大手による新業態。前面でお守りなどの祈りにまつわるグッズを、奥で仏壇や位牌などの供養品を展開。供養品についてはマンション居住者を意識したものや、ペットの供養についてのものも取り上げている。
・100u。多店舗出店を計画。
◆心の平穏を求める背後には、上昇志向して働く女性が増え、さらには管理職へと昇進する女性が増えてきていることも見逃せない。こうした状況に比例してストレスや心の悩みを抱える人が増える・・・・女性の間でのご朱印帳集め、パワースポット巡りの広がり。
・同じような状況にあったかつてのニューヨークに学ぶこと・・・・ストレス解消が大きな生活テーマになり、モノ、コトにわたって様々な提案が生まれ、関心を集めていった。例えばニューヨーカーの間で仏教への関心が高まってきたのが90年代の初め。
◆心の平穏を求め、自分を取り戻すことが生活者の大きな関心事になり、これに寄与してくれるモノ、コトが購買意欲を刺激する。そのテーマのひとつとして目を向けておきたいのが、「私的時間と空間」を心地よいものにすること。
・注目事例:「コクーニスト」・・・・サザビーリーグによる女性の室内向け雑貨店。スウィートな私的生活を提案、ストレスを抱えた上昇志向して働く女性に働きかける。
・ニューヨークではラグジュアリーなランジェリーを求める動きも。


4.「日本」〜探究し尽くすことのない興味ある対象

◆昨年の若冲展の人気もそうだが、日本の伝統美術への関心が高まっている。これをとらえた新たな企画が、三越伊勢丹が昨冬に続いてこの夏の贈り物で取り上げている、東京国立博物館のコラボレーションによる「東京国立博物館 限定ギフト」・・・・浮世絵などの日本美術の有名作品を、菓子やお茶、さらにはビールといったギフト好適アイテムにアレンジして贈り物としての価値を高めようとするもの。
◆日本各地のヒト、モノ、コトの魅力を編集、発信し、地方創生につなげることを意図した「旅する新虎マーケット」が東京オリンピックでシンボルストリートになる新虎通り沿いにオープン・・・・2020オリンピックを視野に入れて日本体験をテーマにする。
・各地の旬の食を打ち出す「旅するスタンド」やテーマカフェ「旅するカフェ」、三越伊勢丹による、各地のモノを独自の審美眼で選んで取り上げるセレクトショップ「旅するストア」で構成。
◆『日本原産』のモノ、コトへの関心は美術にとどまらず、箏、和太鼓、三味線など和楽器にも広がり、さらには書道、茶道、華道、弓道、剣道、薙刀、落語、囲碁、将棋、小倉百人一首競技かるた、歌舞伎、能など日本文化へと及んでいる・・・・漫画のテーマに読み取れる。
・カレンダーでは日本の犬、特に柴犬をテーマにするものが目につく。
◆日本をテーマにするこれまでにない業態としてビームスジャパンに注目。ポイントのひとつが日本をとらえる切り口が多彩であること。このことと6フロアで構成する1,720uの大型店であることが一体になり、日本探索を十分に楽しませる。
・アニメや漫画などのポップカルチャーも『日本原産』の文化のひとつととらえた4階が面白い・・・・日本文化を現代日本にも求める感性の広さが知的好奇心を刺激。
・取り上げられているモノにはいずれにも何らかの美的価値がある。伝承的なモノ作りの技とクリエイターを組み合わせるやり方が刺激を生み出している。
◆日本探索の動きの背後にある基本的要因・・・・グローバル化の時代であればこそ、日本人としてのアイデンティティを意識する動き。アイデンティティとは、国境を超えることのない文化性を確認し、意識することであり、そこで日本ならではの文化への関心とそれを改めて評価する動きが高まる。
◆それを後押しするのが訪日外国人。世界的に見て、「高度な文明国でありながら、探訪に値する文化としてのモノ、コトがたくさんある国」、つまり、文明と文化が共存している国、これが日本の魅力であり、訪日の大きな動機になっている・・・・訪日外国人は異邦人の目から日本人生活者に日本の魅力再発見ということで新たな気づきを与える。
◆日本への興味という流れは時間をかけながらいろいろな要因(近年では東日本大震災もそのひとつ)と結びついて川幅を広げてきている。日本は面白い。探究し尽くすことのない興味ある対象。今後も「日本」は生活者にとって最大の関心事であり続ける。
・2018年は明治維新150周年。「明治に学ぶ、倣う」動きが出てくると予測される。また、新天皇の即位、そして改元も・・・・「日本」への関心をさらに促進。


5.体験させ、教えることが顧客を創る〜リアル店舗の価値

◆教えることで顧客を創る。特に百貨店業態ではその特性を活かせることから有効な方法だが、これで成果を上げている注目事例が、フランスの調理器具ブランド「ル・クルーゼ」ランドマークプラザ店・・・・キッチンスペースを持つ国内唯一の店(140u)で、ここで料理教室を開催し、調理器具の活用方法や手入れ法なども教える。
・月に50回開催。男性顧客を意識し、バリスタを招いてハンドドリップのコーヒーの淹れ方を教える講座も。
◆同様の視点で注目できるのが、教えることで初めて親になる人を顧客として囲い込む取り組み。初めて親になる女性の未知の不安なライフステージに寄り添い、モノを売る前に、未体験の様々なコトを体験させ、指導すること・・・・肌着の着せ方、オムツの替え方、お風呂の入れ方等々。赤ちゃん人形を使って。
・少子化が社会問題になっている時代だが、お金のかけどころとして注目されるのが、妊娠から出産、そして育児に至る、端的にとらえると、新生児が2歳になるまでの1000日間のライフステージ・・・・都市部では晩婚化が進み、出産年齢が高くなる中で、出産が一大イベントになっていることなど、背後にはいくつかの要因がある。
◆産休・育休中の女性を対象にするプレママセミナーやワークショップの開催が活発化。特にミキハウス、ファミリア、アカチャンホンポで本格的な取り組みが見られる。サポートする姿勢と取り組みが顧客を創り、囲い込むことに貢献。
・社内認定資格を持つ子育てキャリアアドバイザーが講師(ミキハウス)。
・男性を対象にするプレパパセミナーや外国人を対象にするセミナーも。
◆指導して顧客を創る同様の取り組みは抱っこひもの「エルゴベビー」でも見られる・・・・ダッドウェイが開設したエルゴベビーの専門店、「エルゴベビーストア」で。
・快適な抱っこやおんぶの方法を指導。
◆今アメリカで注目の店「パーチ(PIRCH)」・・・・高級キッチン、屋外キッチン、浴室の器具や設備を販売する店。注目ポイントは来店客が実際に使って試せること。例えば、陳列されたシャワーヘッドから温水を出してみる、店内に設けられた試食用キッチンで専属シェフが実際に調理しながら使い方を教えるなど。
・ニューヨークのソーホーにも3フロア・3,000uの店を開設。全米に10店展開。
・商品を試す部屋の性格を持ちながらスペース効率はきわめて高い。
◆ネットでの買い物が浸透する中でリアル店舗の意義や価値をどこに求めるかが問われている時代。ネットではできない「体験の場」の提供は答えのひとつ。生活者は知っているようで知らないことが多く、実際に使わせ、試させることで売れるモノが多くある。リアル店舗を持つ小売業は、モノやサービスを売る前に、来店すればこそ得られる価値について知恵を絞り、提供しなければならない。

以上



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